公開講演会「ヨーロッパ初期中世美術の再考—モニュメンタル絵画の諸問題」

INFORMATION

  • 2017年10月8日(日)14:00~17:30
  • 池袋キャンパス 太刀川記念館3階 多目的ホール

「ヨーロッパの父」といわれるカール大帝は、古代復興を旗印とする文化政策によって、その後の中世キリスト教文化が発達する礎を築いたといわれる。しかし、美術史研究においては当時の現存作が限られることから、主に写本挿絵と工芸品がこれまで主な研究対象となってきた。本講演会では、当時のキリスト教文化・社会の活動において重要な役割を果たした教会堂の内部空間に焦点を当て、9~10世紀の教会堂内に制作されたモザイクおよび壁画の最新研究成果に基づいて報告を行う。対象は、9世紀のカロリング朝モザイクで唯一オリジナルが現存するフランス中部のジェルミニー・デ・プレにあるテオドゥルフ(カール大帝に仕えた神学者)の個人礼拝堂、およびヴェローナに現存するサンティ・ナザーロ・エ・チェルソ聖堂サン・ミケーレ礼拝堂の初期中世壁画など。これらのモニュメンタル装飾は、当時の教会における歴史的伝統や地理的つながり、礼拝の実態をたどる上で多くの示唆に富む。また、失われつつある文化遺産を記録にとどめる国際的取り組みとしてもきわめて重要である。

登壇者

講師

東京藝術大学名誉教授
越 宏一 氏

東京藝術大学美術学部藝術学科卒業。1972年にウィーン大学博士号(Dr. phil.)取得。国立西洋美術館研究員、東京藝術大学美術学部助教授・教授を歴任の後、現名誉教授。1991年ドイツ連邦共和国より第13回フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞を受賞。専門はヨーロッパ中世美術史。主な著書に<i>Die frühmittelalterlichen Wandmalereien der St. Georgskirche zu Oberzell auf der Bodenseeinsel Reichenau.</i> 2 Bde. München (1999)、『ヨーロッパ中世美術講義』(2001年)、『デューラーの芸術』(2012年)、『ラヴェンナのモザイク芸術』(2016年)など。

ヴェローナ大学教授
Tiziana Franco 氏

パドヴァ大学文哲学部卒業。1992年にヴェネツィア大学で「ミケーレ・ジャンボーノと、ヴェローナのサンタナスターシア教会内のコルテジア・ダ・セレゴに捧げたモニュメント」の論文で博士号取得。その後、トリノ大学、パドヴァ大学で研究を続け、2000年ヴェローナ大学准教授、2010年より現職。研究内容は、9世紀から15世紀前半までのイタリア北東部の絵画、彫刻で、ヴェローナの初期中世教会堂壁画をはじめ、ピサネッロやミケーレ・ジャンボーノ、またヴェネト地方の後期ゴシック様式に関する著作・論文多数。国内外の研究会議やシンポジウムに参加。中世美術の展覧会の監修や図録の編集も手がけている。

司会

本学文学部教授
加藤 磨珠枝

通訳

東京藝術大学非常勤講師
深田 麻里亜 氏

詳細情報

名称

公開講演会「ヨーロッパ初期中世美術の再考—モニュメンタル絵画の諸問題」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

文学部キリスト教学科、キリスト教学研究科

お問い合わせ

キリスト教学研究科
教育研究コーディネーター 有住 航

イベントレポート