グローバル教育

学部海外プログラム

グローバル・スタディ・プログラム

「グローバル・スタディ・プログラム 1」および「グローバル・スタディ・プログラム2」は観光学部の協定校に短期滞在しながら、現地のフィールドワークを行ったり、協定校が提供するプログラムに参加したりするものです。
これまで観光学部では、海外経験の少ない学生を対象に、教員が引率する1週間以内の短期海外プログラムを実施し、観光の現場を間近で見ることを初年次教育で実施してきました。本科目はそれをさらに進化させ、グローバルな社会における異文化理解や問題発見の仕方を学ぶために、より現地社会との関わり合いを多くもつようなプログラムへと発展させます。
「グローバル・スタディ・プログラム 1」では事前研修、夏期休業期間の約2週間の現地研修、事後研修と成果報告会からなります。現地では協定校の学生がバディとして参加者の学習をサポートします。また、協定校の学生が立教大学に2週間程度滞在し、日本語や日本文化を学ぶこともあり、その場合は本科目履修生がバディとしてサポートします。
このような相互の支え合いを通じてその国の言語、文化、歴史だけでなく観光の現状についても学び、多面的な学びを進めていきます。
「グローバル・スタディ・プログラム 2」では、秋学期に事前学習(毎週)を、春季休業期間(2月)に約2週間の現地研修を実施します。事前学習を通して英語による専門科目の受講に慣れ、現地研修で米国の協定校教員から英語で専門科目を学びます。現地研修中にはフィールド・トリップや現地学生との交流も実施し、協定校での学生生活や学外の生活環境を把握します。このようにして半年や1年を超える長期派遣留学へのステップアップの機会を提供します。
「グローバル・スタディ・プログラム 1」および「グローバル・スタディ・プログラム2」は1年次から受講可能で、人数制限があり、プログラム参加費が必要です。2年次以上では協定校に1年間の正規留学も可能です。
過去の学生の声を見る
  • タイ語が通じたときの
    嬉しさと達成感
  • 観光学科
    田村 貴翔さん
    タマサート大学(タイ)へ留学
1年次に参加した海外プログラムでマレーシアを訪れ、東南アジアのことをもっと理解したいと思い、2年次で言語と文化現地研修に参加しました。滞在していたタイのタマサート大学では、タイ語やタイの文化・歴史に関する講義だけでなく、タイの伝統的な楽器を演奏するクラスにも参加し、タイ人の前で演奏する機会に恵まれました。
タイ語に関しては発音の難しさが印象に残っていますが、授業で習った表現を使って食堂で注文ができたときは、嬉しさとともに達成感を覚えました。この研修で得たことは、文化に対する考え方には多様性があって当然だということです。帰国後は、こうした視点を意識しながら、授業に臨むことができています。
*田村さんの参加したプログラムは「グローバル・スタディ・プログラム1・2」の前身となるもので、すでに廃止されています。海外プログラムへの参加イメージとして参考になさってください。

その他の学部海外プログラム

  • 海外の観光産業の現場で長期間の業務研修を行います。講義や演習で学んだ知識を更に実践的なものへとブラッシュアップするとともに、将来の職業選択へとつなげていきます。
    参加者は選考のうえ決定します。プログラム参加費が必要です。
  • 派遣先
    ・リージェントホテル台北(台湾)
    ・ディズニーワールド(アメリカ)
    *派遣先は変更される場合があります。

海外体験

異文化を経て見つけた学びへの視点

立教大学観光学部では、正規の派遣留学や学部海外プログラム以外で、学生が自主的にとりくむ活動や海外体験も重要な学びの機会と捉えています。ここではその一例を紹介します。

3年生のときに半年間、国際交流基金「日本語パートナーズ」の一員としてインドネシアのメダンに滞在し、現地の高校で日本語教育のサポートや日本語クラブの運営に携わりました。滞在中は先生のサポートだけでなく、放課後に生徒と一緒にお寿司をつくったり、浴衣を着たり、書道をしたりと日本文化を楽しみながら体験できるようなプログラムを考案して実践しました。
高校生のときから海外に興味があったので観光学部へ進学しました。観光学部で講義やゼミに参加するうちに東南アジアの開発途上地域への関心が徐々に強くなってきて、2年生のときに日本語教育サポートに関わるNGOのプログラムでカンボジアへ行ったのが大きな転機になりました。
インドネシアから帰ってきてからは、インドネシア語の勉強に力を入れています。また、海外での経験を踏まえると観光学部の授業がより深く理解できることに気がつきました。大学で学ぶことへの意識が高まり、観光学部以外で開講されている授業にも出席するようになったのも帰国後の大きな変化でしょうか。
将来は、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちと出会い、交流できるような仕事に就きたいと考えています。留学して外国語をきちんと習得してみたいという気持ちもあるので、将来については観光学部で勉強しながらじっくり考えてみます。まだまだ知らないことが多いですから。
世界を一周するため、2年次に一年間休学しました。アルバイトで旅の資金を貯め、インド行きの航空券だけ買って日本を出発したんです。インドから先は行きたいところへ行きたい手段で行くというスタンスで、飛行機、鉄道、バス、ヒッチハイクを駆使して最後はチリから日本に戻りました。
なかでも一番長く滞在したアルメニアが強く印象に残っています。すべてが楽しかったけれど、すべてが辛かった。言葉が通じない、文化の背景が分からない、人ともっと仲よくなりたいのに、ともどかしさでいっぱいでした。アルメニアで試行錯誤しているときにオランダ人の知り合いから英文ガイドブックの原稿を頼まれたのですが、これは旅の大きな成果になりました。
帰国後はつまらないと思うことがなくなりましたね。例えば天井の電球を見ても、ああこれはあそこの工場でこういう人たちがつくっているんだよなあ、って想像できるようになりました。いまは人類学や地理学系の科目だけでなく、トラベルライティングや航空産業に関する講義を積極的に受けています。
高校生のときはバックパッカーに憧れていました。地理が得意だったので観光学部を受験し、入学後は自分の価値観がひっくり返るようなチャンスを求めて日々過ごしていました。そのようななか、1年生のときに参加した早期体験プログラムでベトナムを訪れ、旅に対する認識が一変したのが世界一周を決心したきっかけです。