研究紹介

交流文化学科の高岡文章教授が分担執筆した書籍が刊行されました

2021.7.6

交流文化学科の高岡文章教授が分担執筆した書籍が刊行されましたのでご紹介します。

・『メディアとメッセージ 社会のなかのコミュニケーション』(ナカニシヤ出版)

・『〈みる/みられる〉のメディア論 理論・技術・表象・社会から考える視覚関係』(ナカニシヤ出版)

の2冊です。

 

 

『メディアとメッセージ 社会のなかのコミュニケーション』

著者 小西 卓三、松本 健太郎 編
出版社 ナカニシヤ出版
発行日 2021/3/30
ISBN 9784779514807
価格 本体2,400円+税

 

  http://www.nakanishiya.co.jp/book/b571096.html
 

 

 

内容(出版社ウェブサイトより)

現代社会において多種多様なメディアは私たちの何を変えたのか

本書は「メッセージの産出・流通・受容」というメディア学およびコミュニケーション学の双方にとって重要な課題を,現代社会の諸相に関連づけながら多角的に考察するために企画されました。そして現代社会における「メッセージの産出(message production)」に焦点をあてることで,メディア研究とコミュケーション研究の現在知/現在地を浮かびあがらせることを企図しています。(「まえがき」より)

 

目次(出版社ウェブサイトより)

まえがき コミュニケーションの地殻変動
第I部 「メディア」と「テクノロジー」から考えるメッセージ産出
第1章 デジタルメディアが運ぶものとは何か:シミュレートされる「メディウム」と「コンテンツ」の輪郭(松本健太郎)
第2章 「インスタ映え」消費の背景:テレビ化するスマホ(鈴木謙介)
第3章 ソーシャル・メディアと「関心の経済学」:メッセージの制作から流通の時代へ(金暻和)
第4章
フォトジェニック・イスラームが開示する神の真理:デジタル空間におけるイスラーム的コミュニケーションの宗教的真正性(安田 慎)
第II部 「共同性」と「パフォーマンス」から考えるメッセージ産出
第5章
参加型観光とその時代:「みる」から「する」へ (高岡文章)
第6章
観光をめぐるメディア・メッセージ:「ブランド」の視点からの観光コミュニケーション分析(岡本 健)
第7章
中国におけるソーシャル・メディアの現状:ソーシャル・メディアの利用と,そこから派生する共同性(黄碧波)
第III部 「コミュニケーション」と「レトリック」から考えるメッセージ産出
第8章
批判的レトリックとメッセージ産出:レトリック的介入と身体性(師岡淳也)
第9章
ゲームの意味とメッセージ:近代日本における囲碁とナショナリズム(ダグラス・シュールズ)
第10章
社会実践としてのディベート:教育ディベートと社会との接点(田島慎朗)
第11章
現代メディア環境と公的メッセージ:「保育園落ちた日本死ね!!!」がわれわれに投げかける挑戦をめぐって(小西卓三)
第Ⅳ部 「モノ」と「現場」から考えるメッセージ産出
第12章
アクセシビリティと意味解釈:お笑いコンテンツにおける字幕付与(塙 幸枝)
第13章
図画工作・日本画・美術教育:生きることへとつながる回路(早川 陽)
第14章
物理的メタファーとしての建築模型:作者の視点から考察する表現方法とその効果(野口直人)
第15章
大学教育におけるメッセージ産出:「空気」のメタファーを起点として(板場良久)

 

 

『〈みる/みられる〉のメディア論 理論・技術・表象・社会から考える視覚関係』

著者 高馬 京子、松本 健太郎 編
出版社 ナカニシヤ出版
発行日 2021/04/30
ISBN 9784779515460
価格 本体2,600円+税

 

http://www.nakanishiya.co.jp/book/b579113.html

 

 

内容(出版社ウェブサイトより)

〈みる/みられる〉をめぐる私たちの経験は、どのように変容しつつあるのか
〈みる/みられる〉の関係性は、テクノロジー、コミュニケーション、権力など様々な要素と結びつきながら、私たちの社会を捉えなおすための視点を与えてくれる。そして付け加えておくならば、それら〈みる/みられる〉の関係性とその基盤として介在する社会の仕組みは、時代とともに刻々と変化しつつあるものともいえよう。(「はじめに」より)

 

目次(出版社ウェブサイトより)

はじめに――〈みる/みられる〉からみえるものを考える(松本健太郎)

第Ⅰ部 理論的言説から考える〈みる/みられる〉
第一章 〈ネット-ワーク〉の感覚配合比率 (大黒岳彦)――視覚中心主義の終焉
第二章 「見える」/「見えない」の社会理論 (宮本真也)――まなざしの前提としての社会的承認をめぐって
第三章 みる/みられるのポリティクス (田中洋美)――視線・監視・ジェンダー
第四章 観光は「見る」ことである/ない (高岡文章)――「観光のまなざし」をめぐって
第Ⅱ部 メディア・テクノロジーから考える〈みる/みられる〉
第五章 人工知能は「見る」ことができるのか (和田伸一郎)――AIにできる/できないことと、人間にしかできないこととは何か
第六章 データヴェイランス (山口達男)――観察者不在の監視システム
第七章 アイドルコンテンツ視聴をめぐるスコピック・レジーム (塙 幸枝)――マルチアングル機能とVR機能が見せるもの
第八章 テレビのなかの身体 (石田佐恵子)――リモート元年のワイドショー世界の構造転換を読み解く
第Ⅲ部 表象空間から考える〈みる/みられる〉
第九章 デジタルファッションメディア空間における視線と言説 (高馬京子)――インスタグラム、ファッション、規範的女性像
第一〇章 視線の両義性 (柿田秀樹)――一七世紀オランダ風俗画にみる検尿の騙し絵
第一一章 視覚中心主義としての〈私小説〉 (大久保美花)――超越的な「私」の誕生
第Ⅳ部 社会関係から考える〈みる/みられる〉
第一二章 みる/みられる自由・権利・義務 (山田奨治)――それらに関わる法と現在
第一三章 メディアミックス的なネットワークに組み込まれる人びとの身体 (松本健太郎+黒澤優太)――サンリオピューロランドにおけるテーマ性/テーマパーク性の流動化
第一四章 観光の「みる/みられる」が再編するアート (鍋倉咲希)――マレーシア・ペナンにおけるストリートアートの増殖と観光の論理
第一五章 口コミを観る/観られる (伊藤直哉)――爆買いを解き明かす口コミ理論を考える