正課インターンシップ

近年では職業をよく知るためのインターンシップが盛んになっています。立教大学観光学部では独自に、学部の特性をいかした正課の科目として『観光インターンシップ』と『経団連インターンシップ』を開講しています。ともに実習を行うだけでなく、事前学習や成果報告会などを効果的に組み合わせることで、将来を見据えた質の高い学習機会となっています。

観光インターンシップ

 「観光インターンシップ」は、旅行・宿泊・交通といった観光ビジネスに関わる企業(下記[観光ビジネス系])と、観光振興や地域づくりに取り組む全国各地の自治体・観光協会・NPO など(下記[地域づくり系])を実習先としています。学生は、それぞれの受け入れ先で実践的に学ぶことを通じ、観光を支えている現場の力や魅力を肌で感じることができます。
 春学期は各実習先の事前研究とマナー研修を行い、夏季休暇中に数週間かけて実習を行います。秋学期は、実習についての振り返りを行って報告書を作成し、その成果を報告会で発表します。
 このインターンシップでは、観光学部での学びと現場での体験学習が効果的にリンクすることを目指しています。これにより、今までの学びがより一層深まるだけでなく、自らのキャリア形成に向けて学ぶべき新たな課題に、学生が自主的に取り組む強い動機づけとなります。

経団連インターンシップ

 「経団連インターンシップ」は、観光事業の重要性と人材育成の必要性に鑑み、一般社団法人日本経済団体連合会と観光学部が連携して行っているもので、実習先は観光と関わる事業を展開している企業が中心となっています。
 春学期は事前研修を行い、受け入れ先から派遣された講師の方々から各事業の歴史や現状などを学んだ上で、希望の実習先を決定します。それぞれの受け入れ先での実習を終えた秋学期には、報告会での発表やレポート作成を行うことにより、インターンシップでの成果をまとめるとともに、そこで得られた知識や経験の定着を図ります。
 このインターンシップへの参加学生は、観光やビジネスの最前線である実習先で貴重な体験をするだけでなく、社会人として求められる基礎的な知識や実践的な知見、卒業後も活用できるビジネスマナーやプレゼンテーションテクニックなどを幅広く学ぶことができます。
 3年次に「観光インターンシップ」で対馬に行きました。地域づくりをホスト側に立って学ぶためでしたが、そこで出会った学部も興味関心も違う他大生との議論を通じて、異なる意見を柔軟に取り入れることの大切さを感じました。対馬がなければいまの自分はないと思える、自分の軸を確立するような体験でした。
 現在は卒業論文を執筆中です。テーマは、以前から関心のあった「ディズニーリゾートでの非日常行為」です。そこでは、普段は絶対しないダンスや手を振る行為が当たり前のようにできますが、それはディズニーの演出する非日常空間が、来場者の「なりたい自分になる」という希望を叶えてくれるからではないでしょうか。いろいろな経験を踏まえた上で最も興味のあることを題材に選び、集中して執筆に取り組んでいます。
過去の学生の声を見る
  • インターンシップで
    緊迫した現場を体験しました。
  • 交流文化学科
    逆瀬川 尚典さん
 「経団連インターンシップ」に参加し、ANA総合研究所を通じて実習を行いました。インターンシップでは、旅行会社への営業に同行したり、羽田空港内のオフィスや研修施設を訪問したりしたほか、旅行商品造成部で新商品の企画やプレゼンテーションを体験することができました。
 航空業に限らず、観光関連産業では激しい価格競争が行われていますが、そうしたなかで各社とも新たな付加価値を生み出そうと試行錯誤しています。インターンシップでは、このような緊迫した現場に身を置くことができ、貴重な経験となりました。また、インターンシップ中にさまざまな立場の方と話すことができたのも、大きな財産です。
 「経団連インターンシップ」以降は、できるだけ多くのインターンシップに参加することを心がけ、どのような働き方が自分にマッチしているのかを模索しています。