研究紹介

新刊『フィールドから読み解く観光文化学』

2019.11.26

観光学部交流文化学科の門田岳久准教授と越智郁乃助教が執筆に携わった書籍『フィールドから読み解く観光文化学:「体験」を「研究」にする16章』が刊行されました。

 

研究者はフィールド調査での忘れられない出来事を研究対象としてどう問題化するのか。観光研究の多様なアプローチを追体験しよう。

観光における文化とは何だろうか。本書では、書き手が観光で体験したユニークなエピソードから、そこに潜む文化的背景まで解説していくテキストであり、観光文化を多角的に読み解くための方法論を楽しく学ぶことができる。さらに、各章末にブックガイドを掲載し、さらなる学習へと繋げることができ、観光文化論の初学者向けに最適の一冊である。(出版社サイトより)

 

門田准教授は第8章「関係性としての地域開発——佐渡の集落に見る伝統・街並み・再帰性」、越智助教は第15章「不自由な境域観光 ボーダーツーリズム——沖縄台湾間の移動と観光の変化」を執筆しています。全体の構成は以下の通りです。出版社のサイトを通じて購入できますので、ぜひ手にお取り下さい。

 

『フィールドから読み解く観光文化学 :「体験」を「研究」にする16章』

編者 西川克之・岡本亮輔・奈良雅史
出版社 ミネルヴァ書房
刊行日 2019年05月20日
ISBN 9784623085859

 

 

 

 

 

目次

序 章 観光と近代——まなざし・真正性・パフォーマンス(西川克之)
第1章 観光振興がもたらす不幸——マーケティング論から定義するDMOの意義(石黒侑介)
第2章 本物の観光資源はどこにあるのか——真正性から真摯さへ(岡本亮輔)
第3章 舞台としての観光地——「小江戸川越」を創造する空間とパフォーマンス(鈴木涼太郎)
第4章 開発が変える地域——白川郷・竹富島のコミュニティ・ベースド・ツーリズム(麻生美希)
第5章 農村民泊が直面しているもの——境界をまたぐ実践の良さと困難(越智正樹)
第6章 文化遺産は誰のものなのか——台湾における日本統治時代の建築(波多野想)
第7章 リズムを消費する——K-POPとソウルのトランスな観光空間(金成玟)
第8章 関係性としての地域開発——佐渡の集落に見る伝統・街並み・再帰性(門田岳久)
第9章 観光の領域横断的な拡がり——中国ムスリムの宗教/観光実践(奈良雅史)
第10章 観光の政治性、そして人類学——チベット・ラサの観光空間から(村上大輔)
第11章 観光客の違法ビジネスが作るグローバル市場——タメルにおける宝飾商売の事例(渡部瑞希)
第12章 旅行会社のみせる「安心」——リスクの多様性と多元性(田中孝枝)
第13章 冒険としてのバックパッキング——「怖いもの見たさ」の根源を探る(大野哲也)
第14章 社会運動のための旅、社会運動としての旅——サミット・プロテストとプロテスト・ツーリズム(富永京子)
第15章 不自由な境域観光 ボーダーツーリズム——沖縄台湾間の移動と観光の変化(越智郁乃)

 
出版社ウェブサイト