活動の報告
講演会「手で考える——AI時代に人間はどう考えるべきか」が開催されました
2024.12.18
観光学部では、大学での学びを深めることを目的に、1年生をはじめ在学生を対象とした講演会を毎年開催しています。2024年12月13日(金)に、県立広島大学経営管理研究科ビジネスリーダーシップ専攻の講師であり、株式会社清水弘文堂書房の社主でもある礒貝日月先生をお招きし、「手で考える——AI時代に人間はどう考えるべきか」というテーマでご講演いただきました。
講演者の礒貝先生
人工知能のAI(Artificial Intelligence)は、日常のあらゆるところに浸透し、これからの私たちの暮らしに必要不可欠なものになりつつあります。一方で、ジリアン・テッド氏が提唱する人類学的な知としてのAI(Anthropology Intelligence)にも注目すべきだと礒貝先生は指摘されました。この講演では、この2つのAIを補助線として私たちはどのように考えるべきかについてお話しいただきました。
講演を聞く学生
「手で考える」とは、人工知能AIが浸透しつつあるこの過渡期に、私たち人間が持つべき「構え」のようなものを意味します。0か1かのデジタル化した世界だからこそ、手触りや肌感覚がもたらす経験や体験が重要になります。五感をフル活用し、身体全体で世界を捉えることで、デジタルな情報だけでは得られない理解を深め、新しい問いを生み出す原動力となるのです。これは、まさに人類学的知(AI)そのものと言えるでしょう。
一見すると相反する2つのAIですが、礒貝先生は両者を行き来する必要性を説かれ、AI技術を活用しながらも、人間の感性や経験を大切にし、創造的な発想を生み出すことが重要であると述べられました。